海外で起業しようか、それとも日本で起業しようか。そんな二択でお悩みでしょうか?もしあなたの考えが、とびきり凄いならば、どこでもいいでしょう。ただし「まあまあ」なアイデアであるならば、いっそのこと海外を拠点とする方がいいかもしれません。大事なのは、参加者の思考枠組みと市場の性質との関係を考えることです。
上記の例を、もう少し詳しくご説明します。ここで言う、参加者の思考枠組みとは、つまり、そのようなビジネスを始める可能性がある人が持っている常識であったり考え方のフレームです。もし、日本でビジネスを始めるとすると、ライバルの大半は日本人であり、日本に生まれ育つことに付随する価値観がこれに当たります。次に、市場の性質です。市場には、すでにあらゆるビジネスが存在します。自分が参入しようとする市場に漂っている「当たり前」を把握しましょう。日本であれば、私たちが慣れ親しんでいるものが、市場に漂う常識だということになります。
そして、これらとはなるべく逆を行くようにしましょう。日本であれば、日本のライバルや市場が当たり前に思いつくことは避けてください。ただし、日本で生まれ育って、日本のニュースを見て、日本の学校に通い、日本の会社で働く人には、日本の常識が染み付いているので、そこから脱却した完全に柔軟なアイデアを持つのは簡単ではありません。アイデアとは、外的要因や環境からの影響にしたがって生まれる(つまり、授けられる)ものです。つまり、ありきたりな考えでは、ここで突出することはできません。では、どうすればいいのでしょうか?市場をズラしてみましょう。例えば、海外が挙げられます。違う文化に飛び込めば、日本人のありきたりな考え方が、特殊な思考枠組みとして機能する可能性があります。